結婚式での食事は、新郎新婦からゲストに対してのおもてなしであり、大切な人達と美味しい料理を食べながら楽しい時間を過ごすことができる場です。
そのような場での食事のマナーがスマートだと、自分だけでなく周りの人達も気持ち良く過ごすことができます。
今回は、結婚式での食事に関するマナーをチェックしていきます。
結婚式に招待されたゲストとして恥ずかしくないように、食事に関するマナーをここでしっかり押さえておきましょう。
実際、結婚式に招待された際もチェックしてみてください。
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最低限知っておくべき結婚式での食事マナー:和食
結婚式の食事で和食が出された場合、普段の癖が出ないように注意する必要があります。
普段の食べ方が癖として出てしまうと、時としてマナー違反になってしまう可能性もあります。
そのため、普段の食事からマナーを意識しておくことで、ごく自然に上品なマナーを身につけることができます。
和食のマナーで最低限知っておくべきものは、次の3つです。
1つ目は、箸を正しく使って食べることです。
箸を食べ物に刺す「刺し箸」や2本揃えた箸でスプーンのように食べ物をすくう「横箸」、箸で食器を近くに寄せる「寄せ箸」などといった嫌い箸は避ける必要があります。
2つ目は、お皿を持ち上げる際は必ず両手で持ち上げ、その後片手に持ち替えて食べることです。
和食器は高価なものが使われていることが多いです。
傷をつけてしまう恐れがあるので、お椀の蓋を裏返したり小皿を片手で取ったりすることはNGです。
3つ目は、食べ終わった食器の処理方法です。
食べ終わった食器は重ねず、膳の外に出しておくのがマナーです。
なお、食べ終わった後の箸は箸袋に戻すか、箸置きに戻すようにしてください。
お皿を持ち上げて良いのは、和食のお椀と小皿だけです。
和食の場合は小皿を持って食べないと、前かがみの猫背の姿勢で食事をとることになってしまい、「犬食い」と呼ばれるマナー違反になります。
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最低限知っておくべき結婚式での食事マナー:洋食

cocoparisienne / Pixabay
洋食のマナーで最低限知っておくべきものは、次の3つです。
1つ目は、並べられているナイフとフォークは外側から使うということです。
2つ目は、カップ以外のお皿を持ち上げてはいけないということです。
3つ目は、食事の途中で席を立つ際にナイフとフォークをハの字にして置くということです。
ナイフとフォークを片方に寄せて置いてしまうと、「食事が終わりました」というサインになってしまいます。
そのため、料理が残っていたとしても片付けられてしまうので、必ずハの字で置くようにしましょう。
洋食では、お皿を持ち上げることがタブーとなっているので、和食と同じように持ち上げないよう気を付けてください。
<結婚式の乾杯におけるマナー>
結婚式での乾杯は、グラスでカチンと音を鳴らして祝福したくなりますが、グラス同士を合わせて音を鳴らし乾杯するのはNGです。
また、グラスを高く持ち上げて乾杯するのもNGです。
結婚式の乾杯における正しいマナーを理解しておきましょう。
結婚式の乾杯における正しいマナーは次の通りです。
椅子の左側に立ち、胸の高さにグラスを持つ。
「おめでとうございます」「乾杯」といった言葉と共にグラスを目の高さまで持ち上げ、グラスに軽く口をつける。
一口飲んだらグラスを静かにテーブルに置き、拍手する。
結婚式の乾杯は、このような流れで行うのが正しいマナーです。
なお、結婚式はおめでたい場なので、お酒が飲めない人でも乾杯の席には参加するようにしてください。
軽く口をつける程度でOKです。
また、女性はグラスに口紅がべったりとついてしまわないように、乾杯の前に唇をナプキンで押さえておきましょう。
心配な人は落ちにくい口紅を使うと安心です。
結婚式の食事で食べ残す際のマナー
日本の常識として、食べ残すことはあまり良いことではありません。
出された食事は全て食べ切るのが良いこととされているため、結婚式の場でも同じことが言えます。
しかし、結婚式でのマナーという観点からは、食べ残すことがマナー違反だとは言えません。
結婚式は、あくまで食事がメインというわけではないからです。
結婚式では、主賓や友人のスピーチ、新郎新婦との撮影、余興などといったイベントが盛りだくさんです。
式場がセッティングしたスケジュールに余裕がないと、ゲストも食事をする余裕がない場合があります。
食事を食べ切れない状況というのは、どうしても出てきてしまうのです。
もし、結婚式で出された料理が何かしらの理由で食べられないのであれば、その料理には一切手をつけないというのが1つのテーブルマナーとなっています。
出された料理を中途半端に口にした状態で残してしまうと、「この料理は美味しくなかったので残しました」と言っているようなものなので、失礼にあたることがあります。
好き嫌いはもちろん人によってありますし、事情があって食べられないということもあります。
そのような場合は、一切手をつけていない状態で下げてもらうのがマナーです。
ナイフとフォークの使い方
ナイフとフォークは、先ほど洋食のマナーのところでも述べたように、基本的に外側から使います。
テーブルには、ナイフとフォークがあらかじめセットされています。
オードブルと魚用、デザート、肉用と4種類あることを覚えておきましょう。
なお、右側に置かれているスプーンはオードブルの次のスープ用なので、始めに使わないようにしてください。
ナイフとフォークの使い方について、NGなことが3つあります。
1つ目はナイフやフォークについたソースを舐めないことです。
2つ目は、ナイフやフォークを握ったまま先端を上に向けないことです。
口に料理を運ぶとき以外は、柄を上の状態にしておきます。3つ目は、フォークに食べ物を刺したままかじらないことです。
必ず食べられるサイズにカットするようにしてください。
ナプキンの使い方

NadineDoerle / Pixabay
食事中に口や指の汚れが気になったら、自分が持っているハンカチではなくナプキンで拭くようにしてください。
自分のハンカチを出すことは、「このナプキンは汚いので使えません」と言っているのと同じことになってしまいます。
使わないときは、汚れを内側にして畳んだ状態にし、膝にスタンバイしておきます。
また、ナプキンの使い方として良くある疑問が、着席したらすぐ広げるべきかどうかということです。
一般的に結婚式は、新郎新婦の紹介や主賓の挨拶、乾杯という流れで進行していきます。
乾杯の音頭が終わった後食事に入ることになるので、乾杯後きちんと着席してからナプキンを広げるのがベストです。
何気ないことではありますが、こちらも合わせて覚えておきましょう。
結婚式の食事で気を付けたい細かなマナー
ここでは、これまで紹介してきた以外に結婚式の食事で気を付けたい細かなマナーをいくつか紹介します。
食事中に気を付けたい仕草
普段の食事の際に、髪の毛を触る癖がある人は注意してください。
髪の毛を触る癖があると、食事中に料理に髪の毛が入ってしまう可能性があります。
お皿に髪の毛が入りそうなくらい髪が長いという人は、アップスタイルにして出席するのが望ましいです。
食べ終わった際のマナー
料理を食べ終わった際にナプキンを畳んでしまうと、料理が美味しくなかったというサインになります。
使用済みのナプキンを綺麗に畳むのがマナーだと思っている人が多いですが、使用済みのナプキンはくしゃくしゃにならない程度で置いておくのが1番良いです。
使ったことが分かるような形にしておきましょう。
テーブルの下に落としてしまったときのマナー
テーブルの下にナイフやフォーク、ナプキンなどを落としてしまったときは、自分で拾わずスタッフさんを呼びます。
スタッフさんに対応してもらうのが正しいマナーなので、覚えておきましょう。
結婚式での食事マナーに関するQ&A
それでは最後に、結婚式での食事マナーに関する良くある疑問と回答を紹介します。
こちらも合わせてチェックしておきましょう。
自分のペースで食事しても良いのか?
食事のペースについては、できるだけ周りと合わせることを心掛けましょう。
料理はテーブルごとに配られるので、同じテーブルの人に行き渡るまでは手をつけないのがマナーです。
また、隣同士で話に夢中になって、ペースが遅れないように気を付けてください。
スピーチや余興中に食事を続けても良いのか?
スピーチや余興中は、できるだけそちらに集中するようにしましょう。
食事を続けてもマナー違反にはなりませんが、せっかくのスピーチや余興なので、静かに耳を傾けて注目しておきたいものです。
初めと終わりの拍手は忘れずに行ってください。
なお、スピーチや余興中にお酒を注いで回るのはNGです。
トイレに行くタイミングは?
トイレは、基本的にあらかじめ済ませておくものです。
終わるまで席を立たないのが基本マナーなので、トイレはあらかじめ済ませておくようにしましょう。
ただ、どうしてもトイレに行きたくなることはあります。
やむを得ずトイレで中座する場合は、歓談やスピーチ中に目立たずに席を外すようにしてください。
まとめ
結婚式での食事に関するマナーをチェックしてきましたが、いかがでしたか?
今回の内容を改めてまとめておきます。
- 結婚式の食事で和食が出された場合、普段の癖が出ないように注意する必要がある。
和食のマナーで最低限知っておくべきものは、箸を正しく使って食べること、お皿を持ち上げる際は必ず両手で持ち上げ、その後片手に持ち替えて食べること、食べ終わった食器の処理方法の3つ。 - 結婚式の食事で洋食が出された場合、普段使い慣れていないナイフとフォークを使いこなす必要がある。
洋食のマナーで最低限知っておくべきものは、並べられているナイフとフォークは外側から使う、カップ以外のお皿を持ち上げてはいけない、食事の途中で席を立つ際にナイフとフォークをハの字にして置くことの3つ。 - 結婚式での乾杯は、グラス同士を合わせて音を鳴らし乾杯したり、グラスを高く持ち上げて乾杯したりするのはNG。
なお、結婚式はおめでたい場なので、お酒が飲めない人でも乾杯の席には参加する。
また、女性はグラスに口紅がべったりとついてしまわないように、乾杯の前に唇をナプキンで押さえておくと良い。 - 結婚式でのマナーという観点からは、食べ残すことがマナー違反だとは言えない。
もし、結婚式で出された料理が何かしらの理由で食べられないのであれば、その料理には一切手をつけないというのが1つのテーブルマナーとなっている。 - ナイフとフォークは、基本的に外側から使う。
ナイフとフォークの使い方についてNGなことは、ナイフやフォークについたソースを舐めない、ナイフやフォークを握ったまま先端を上に向けない、フォークに食べ物を刺したままかじらないことの3つ。 - 食事中に口や指の汚れが気になったら、自分が持っているハンカチではなくナプキンで拭くようにする。
また、ナプキンを広げるベストのタイミングは、乾杯後きちんと着席してからである。 - 食事中に髪の毛を触る癖がある人は注意する。
料理を食べ終わった際にナプキンを畳んでしまうと、料理が美味しくなかったというサインになるので、使用済みのナプキンはくしゃくしゃにならない程度で置いておく。
テーブルの下にナイフやフォーク、ナプキンなどを落としてしまったときは、自分で拾わずスタッフさんを呼ぶ。 - 食事のペースについては、できるだけ周りと合わせることを心掛ける。
また、隣同士で話に夢中になって、ペースが遅れないように気を付ける。
スピーチや余興中に食事を続けてもマナー違反にはならないが、できるだけそちらに集中する。
トイレは、基本的にあらかじめ済ませておくもの。
むを得ずトイレで中座する場合は、歓談やスピーチ中に目立たずに席を外すようにする。
結婚式での食事に関するマナーについて理解していただけましたか?
難しいと感じる部分もあったかもしれませんが、普段から意識することで定着させることができるマナーもあります。
結婚式には誰もが招待される可能性があるので、今のうちから基本的なマナーを中心に身につけておくと良いのではないでしょうか?
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