結婚式という華やかなシーンには、男性ゲストの服装にも「正しいマナー」と「NGマナー」があるのをご存知ですか?
確かに男性は女性ゲストに比べ、選ぶ服装の幅は狭いといえます。
しかしその中でも色や柄、形に至るまでも「結婚式にふさわしい服装」があるのです。
間違った服装選びは自分が恥をかくだけはなく、この日まで一生懸命準備を重ねてきた新郎新婦にも残念な思いをさせてしまう事にもなってしまいます……。
今回はプランナーとして数多くの結婚式に立ち会い、ゲストをお迎えしてきた筆者の経験から『間違いのない結婚式の服装』をご紹介。
スーツの選び方から、結婚式に相応しいスーツの着こなし術まで徹底解説します!
結婚式の出席を控え、服装に悩む男性のみなさま必見です!
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結婚式の服装を選ぶときは2つの基準を元にする
男性が結婚式に「何を着ていこうか……」と服装を考えるときには
- 招待されている結婚式場の格
- 新郎新婦との間柄
この2つが服装選びの基準となります。
詳しく解説していきましょう。
招待される結婚式場の格次第で服装は左右される
結婚式の服装を男性が選ぶときに気をつけるべきこと、1つ目は「招待された結婚式場の格」です。
結婚式に招待されたゲストにも、服装において本来守るべきマナーがあります。
それは自分と新郎新婦との間柄や、結婚式が行われる時間によっても異なります。
しかし結婚式が多角化する昨今、服装にまつわるマナーも徐々にカジュアルダウンされ「本当はコレを着るべきだけど、そんなに気にしなくて良い」と、マナーのライン引きが薄まりつつある傾向に。
そのため招待されている結婚式場次第では、マナーを緩めて考えても良いことが増えました。
実際に私が勤めていたゲストハウスでも、マナーを踏まえた上でアレンジを楽しんでおられるゲストも多かったです。
ただし結婚式を行う式場が、格式あるホテルや歴史深い結婚式場、星付きのレストラン等の場合は別。
本来の守るべきマナーの範囲内で服装選びが求められます。
結婚式の服装を考えるときには、まず招待されている結婚式場の格を知ることが大切です。
どんな立場で出席する?「新郎新婦との間柄」
結婚式の服装を男性が選ぶときに気をつけるべきこと、2つ目は「新郎新婦との間柄」です。
結婚式に出席者が着用する服装は大きく分けて「正礼装」「準礼装」「略礼服」の3パターンあります。
この3パターンの中から、自分が新郎新婦とどんな間柄にあるかで選べる服装が異なります。
フォーマルウェアの中で一番格式が高いのは【正礼装】
結婚式に新郎本人や、新郎新婦のごく近しい家族・親族として出席するなら着用すべきなのが「正礼装」。
フォーマルウェアの中でも格式が一番高い服装です。
そのため正礼装は、友人や会社関係の参列者として出席する場合には着用しない服装です。
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頻繁に使うものでもないので、レンタルで用意する方も多いようです。
結婚式に出席するゲストなら一般的には【準礼装】
男性が参列者として結婚式に出席するのであれば、準礼装が一般的。
「準礼装」とは「ディレクターズスーツ」や「ブラックスーツ」のことを指します。
そこでディレクターズスーツ・ブラックスーツのどちらを着用するかを考えるときには『新郎新婦との間柄』が基準になります。
親族として出席する場合や主賓、または乾杯等の役割を担っている場合にはディレクターズスーツを着用が一般的なマナー。
一方新郎新婦とは友人関係であれば、ディレクターズスーツは格式が高くなってしまうので避け、ブラックスーツもしくはこの後に紹介するダークスーツの着用がおすすめです。
ただ昨今の結婚式では、ディレクターズスーツを着るのは新郎新婦のお父様のみということがほとんどになっています。
そして主賓などはブラックスーツを着用する傾向にあります。
ただし結婚式が行われる会場の格式次第では、主賓もディレクターズスーツの方が良い場合もあるので注意しましょう。
友人として出席するならおすすめは【略礼服】
結婚式に友人として出席する男性ゲストにおすすめの服装は「略礼服」。
略礼服とは「ダークスーツ」とも呼ばれ、ダークグレーやネイビーなど暗い色目のスーツのことです。
スーツ自体の色味は暗くなりますが、シャツやネクタイに明るい色味を加え、更に小物でもオシャレは楽しむ事ができるのが特徴です。
今結婚式に出席する友人関係の男性ゲストは、ほぼダークスーツを着用しています。
もちろん友人ゲストであっても準礼装であるブラックスーツを着用することは、間違いではありません。
ただ黒と白の色味から地味な印象も否めず……。そのため多くの友人ゲストはダークスーツを選ぶ傾向にあるのです。
結婚式の服装は男性なら「ブラックスーツ」「ダークスーツ」が一般的
前述のように、男性が結婚式で着用するべき服装には格式があるものの、現状一般的に多く選ばれているのはブラックスーツかダークスーツです。
ここではブラックスーツとダークスーツ、それぞれの特徴について細かく解説します!
冠婚葬祭フォーマルウェアとして基本の『ブラックスーツ』
国内の結婚式では、男性ゲストが一番多く着用しているのがブラックスーツです。
筆者が立会っていた結婚式も、新郎新婦ご両家のお父様以外、親族や会社関係の方はほぼブラックスーツを着用されていました。
一見似たようにも見える、黒いビジネススーツと礼服のブラックスーツですが、実は少し違いがあります。
それは「黒の濃さ」。
ビジネススーツの黒に比べ、ブラックスーツの黒はより濃い黒の色味になっています。
結婚式だけではなく弔事でも使用することが出来るブラックスーツは、1着持っておくと何かと便利なフォーマルウェア。
ただし、ネクタイの色次第ではブラックスーツの用途が大きく異なってしまうので要注意です。
結婚式には黒ではなく白ネクタイの着用が鉄則です!
友人ゲストに圧倒的に多いのは『ダークスーツ』
新郎新婦の友人として出席する男性ゲストほとんどが選んでいるのはダークスーツ。
特に20代、30代の男性ゲストにはダークスーツが圧倒的人気です。
人気の理由は、フォーマルな装いの中でも個性を楽しめるから。
シャツの色やネクタイの柄、小物使いなどでシンプルなのに自分らしく着こなすことが出来ます。
着こなし次第では、男性ゲストのテーブルも女性ゲスト同様にとても華やかに。ゲストテーブルが華やぐことは、結婚式を盛り上げる一因にもなるのです。
とはいえその自由度から、マナー違反に陥ってしまう可能性も……。
この後は結婚式に出席する男性友人ゲストが一番多く着用している『ダークスーツ』の着こなし術について解説していきます!
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結婚式の服装を考える男性必見!「ダークスーツ」の着こなし術
結婚式に友人ゲストとして男性が出席する場合には、一番おすすめなのがダークスーツ。
スーツの色味がダーク系ながらも、シャツやネクタイ、小物使いなどの工夫次第ではオシャレを楽しむことが出来、選べるアイテムは意外と多めです。
しかし結婚式において主役はあくまでも新郎新婦。ゲストで出席する立場としては、悪目立ちは禁物です。
色使いや柄など、結婚式にふさわしいマナーを踏まえた上でアイテム選びは楽しんでください。
そこで元プランナーの筆者が、ダークスーツの着こなしについて間違いのない選び方と、着こなし術をご紹介します!
シャツは明るい色味で華やかさをプラス
ブラックスーツ・ダークスーツいずれの場合も結婚式で着用するシャツの基本色は「白」です。
しかしダークスーツに限っては、白シャツだけではなくブルー系やパステル系も問題なし!詳しく解説しましょう。
白シャツは織柄程度ならOK
ダークスーツに白シャツを合わせる場合には、真っ白でなくても織柄ならOKです。
大振りのデザインや強い色目のストライプが入っているようなシャツは結婚式に着るシャツとしては不適格ですが、何気に織り込まれているような織柄は許容範囲とされています。
暗めのスーツに真っ白なシャツは「少し地味になるのでは……」と抵抗のある人は、白シャツに織り柄があるものを選んでみてください。
少し華やかさがアップしますよ。
またシンプルな白シャツでもボタンに色味があるものはアクセントになっていておすすめ。
色シャツでのコーディネートに自信が無いときは、ボタンの色を差し色にしてみてください。
柄無しのパステル系シャツ
元々、結婚式に出席するゲストのシャツの色は「白」もしくは「薄いブルー(サックスブルー)」が多く着用されていました。
ところが、シャツの色についても年々許容範囲が広がりつつあり、最近ではパステル系の淡いピンクや黄色などもOKの範囲に。
ただし色付きのシャツを着用するときには、結婚式が行われる会場の格式に注意が必要です。
ゲストハウスやカジュアルなレストランウェディング、二次会などは色シャツを着用してもOK。
しかし格式の高いホテルや星付きレストランなどで結婚式が行われる場合には、色付きシャツはカジュアルになり過ぎてしまいます。
その場合には白シャツを選ぶ方が懸命でしょう。
ネクタイはシンプルイズベスト
ネクタイ選びに注意しておきたいのが、個性の強さです。
全く柄の無いシンプルなものから、大振りのカラフルな柄が入っているものまでデザイン性の幅が広いネクタイ。
結婚式に出席するためのダークスーツに合わせるネクタイは、基本的にはシンプルなデザインを選んでください。
生地に光沢感のあるものや、織柄程度のストライプやドットはOK。
一方NGなのは、思わず目を奪われるような派手な柄が入っているものや弔事を連想させてしまう黒、アニマル柄です。
結婚式の最中は、席に座っていることがほとんど。
そのため男性ゲストも、上半身の印象はとても重要です。
特にネクタイは色味を持つことから目に付きやすくなります。
デザイン選びは慎重に!
スリーピースは結婚式がある季節関係なく使えるのでおすすめ!
スリーピースのスーツはフォーマル感がアップするのでおすすめのアレンジです。
またスリーピースをおすすめしたいもうひとつの理由は、季節関係なく着用出来るところ。
披露宴の最中、暑くなってしまったからといってもジャケットを脱いでシャツだけになってしまうのはマナー違反になるのはご存知ですか?シャツだけの装いは品格を下げてしまうからです。
そこで活躍するのがスリーピースのベスト。
ベストを着用していればジャケットを脱いでもフォーマル感が残り品格を下げてしまうことはありません。
スリーピースのスーツは冬の結婚式だけではなく、夏の結婚式でもおすすめです!
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パンツの裾はシングルを選ぶ
結婚式に着るスーツの裾は、ダブルではなくシングルを選びます。
ダブルはカジュアルな印象になってしまうので、結婚式に限らずフォーマルな装いが必要とされるシーンでは避けるべきとされています。
気になるスーツが見つかったときには、裾がシングルになっているか確認しましょう!
結婚式の服装は小物でオシャレを楽しむべし
結婚式で着るスーツのシャツやネクタイ、パンツには何かとマナーがつきもの……。
ですがネクタイピンやチーフに関しては、「アニマル柄」「黒」でない限り特別なマナーはありません。
チーフは折り方・ボリューム感でアレンジ自在
チーフや色はもちろん、折り方やポケットから出るボリューム感でも華やかさを変えることが出来ます。
ワンポイントでスーツに添える程度にするのか、顔周りを華やかにするためにボリュームを出すのか結婚式の格式に合わせてアレンジしてみてください。
ネクタイピンこそ個性的に!
結婚式に着るシャツに合わせるネクタイはどうしてもシンプルになりがち……。
だからこそネクタイピンのアクセントが効くのです。
大振りでなくても、小さいながらも個性を発揮してくれるネクタイピンは是非ワンポイントアクセントとして着けてみてください!
足元まで気配りを怠らない
「フォーマルな靴」といえば、きっと多くの男性は「革靴」を連想されると思います。
しかし革靴なら何でもOKとならないのが結婚式の服装マナー。
男性が結婚式の服装を考えるときに合わせるべき靴は、「黒」の「紐付き」が基本であることを心得ておきましょう。
更にデザインも「ストレートチップ」や「オープントゥ」がフォーマルウェアに合わせるベーシックデザイン。
ただこのマナーも、少しずつカジュアルダウンしつつあります。
私が勤めていたゲストハウスやレストランウェディングでもダークスーツに合わせるのであれば、色はダークブラウンの靴で合わせる男性の友人ゲストも多くおられました。
ブラックスーツなら当然合わせる靴は黒の革靴になりますが、ダークスーツを選ぶ場合には、濃いめのブラウンでも問題ありません。
またせっかくフォーマルな革靴を選んでいても、靴下の丈が短過ぎてしまうと台無しに……。
くるぶしが見えない程度の長さのある靴下を選んでください。
まとめ
結婚式に出席するときの服装について、男性ゲストにおすすめのスーツや着こなし術をご紹介しました。
男性が結婚式の服装を決めるときには「新郎新婦との間柄」、そして「結婚式が行われる式場の格式」この2つが基準となります。
その基準を押さえた上で選ぶべきスーツの種類があり、合わせるシャツやネクタイにも柄や色味など細部に至るまでマナーが存在します。
マナーを押さえているからこそアレンジやコーディネートは活かされるもの……。
大切な人の結婚式です。
お祝いの気持ちを服装で表すことも重要になります。そのためにもしっかりと結婚式に相応しい服装マナーを心得ておきましょう。
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