結婚式(披露宴)での新郎の父によるスピーチの作成法をご紹介します。
「人前での挨拶は苦手なんだよなあ...。」というお父さんも、大体の定型と忌み言葉さえ押さえておけば難しいものではありません。
文をじっくり考える時間がない、という方もこの方法で感謝の意をスピーディーにまとめてみませんか?
スポンサーリンク
新郎の父のスピーチは結婚式(披露宴)の大トリ場面!
結婚式の披露宴は新郎新婦の入場から、主賓やゲストの挨拶、余興やお色直しの後、クライマックスの花嫁から親へのお礼の言葉へと続きます。
このとき会場は、感動のあまり涙する人も。
その直後の新郎の父のスピーチ(謝辞)は、結婚式全体を締めくくる主催者代表としての大事な言葉となるので、皆様への感謝の気持ちを伝えられるよう、あらかじめ準備をしておくことをおすすめします。
結婚式(披露宴)スピーチでのNGワード「忌み言葉」に注意しましょう
結婚式などのお祝いの席で使ってはいけない言葉を「忌み言葉」(不吉な言葉)といいます。
招待状とは違い、文字に記されるわけではありませんが、スピーチでも気を配り、縁起の悪い言葉をさけた原稿をあらかじめ考えておけば安心でしょう。
代表的な忌み言葉1:離婚・再婚を連想させる言葉
別れる、切れる、離れる、忙しい、割れる、冷める、枯れる、消える、壊れる、飽きる、捨てる、など
再婚をイメージする言葉
戻る、繰り返す、再び、再三、二度、など
あげればきりがありませんが、一つのものが二つになる意味や、消えてなくなるイメージの言葉は離婚につながるといえるでしょう。
また、再婚は2回目を連想させる言葉となっています。
忌み言葉で離婚に関係する言葉が一番ややこしいのでここはしっかりチェックしましょう。
代表的な忌み言葉2:不幸を連想させる言葉
社会でのマイナスイメージの言葉全般です。物事が悪くなる方向の言葉。
こちらはわかりやすいので、避けやすいでしょう。
代表的な忌み言葉3:同じ語句を繰り返す重ね言葉
二回繰り返すということは、結婚を繰り返す→離婚・再婚というイメージにつながるので注意が必要です。
つい使ってしまいがちなので気をつけましょう。
こうしてみると、危うく使ってしまいそうなものが多くあります。
父親のスピーチは式を締めくくる大事な場面なのでみなさんが注目する場面。
式には幅広い年代、多様な人が出席しているので、参加してくださった方を不快にさせないよう気をつけて原稿を作成しましょう。
忌み言葉は言いかえて使いましょう
忌み言葉はスピーチには入れないのが無難ですが、話の流れで使うときは似たような言葉で置き換えれば問題ありません。
例えば、
言葉をおくる → 言葉をはなむけとする
終わりに → 結びに
四、九 → よん、ここのつ
ますます → もっと
たびたび → よく、いつも
など、言い換えはいろいろあります。
しかし、緊張のあまり、もし誤って言ってしまったとしても、気づかれなければそのままでOKです。
雰囲気が悪くなったと感じたら「失礼しました」と付け加えれば問題ありません。
お父さんの緊張はみんなに伝わっています!決してあせって真っ白にならにようにしましょう。
忌み言葉のチェックツールです。コピペして確認しましょう。
忌み言葉の言いかえ例はこちらでどうぞ!
https://www.gogo-wedding.com/speech/in-other-words.php
新郎の父によるスピーチの長さ
・長さは3分以内
→式全体が2時間半で終わるように予定されているので。
・文字数は900文字程度
→アナウンサーは1分350文字程度。
スピーチはこれよりゆっくりと!1分300文字×3分=900文字(400字詰め原稿用紙2枚とちょっと)
きっちりこのとおりにする必要はありませんが、大まかな枠を知っておくと、スピーチ作成の目安になります。
スピーチ動画をいろいろ見ると、2分半~3分が多いです。
長すぎるより簡潔にまとまった短い原稿のほうが印象がいいでしょう。
また、内容もほとんど列席者への感謝の言葉で占められているので、オリジナルで考える部分は一部分となるかもしれません。
スポンサーリンク
新郎の父によるスピーチの構成
スピーチの基本的な構成と目安の時間です。
2.新郎や二人のエピソード(1分・300文字程度)
3.励ましと皆様へのお願い(1分・300文字程度)
4.結びの言葉(30秒・150文字程度)
この4パートの構成が多いようです。
文字数はあくまで目安なので、場合により加減してください。
原稿は、一番大事な「2.新郎や二人のエピソード」と「3.励ましと皆様へのお願い」が、うまくまとまっていれば90%はできたも同然です。
例文を参考にしつつ、自分の言葉で考えることが大切かもしれません。以下スピーチの参考動画です。
【結婚式】新郎父親 簡潔でわかりやすい感動スピーチ2分30秒
上の動画は、オーソドックスなスピーチの例です。時間は2分30秒。
「家族になろうよ」と「糸」を交えた新郎父の挨拶が大受け!これは笑えます!
上の動画は、途中で笑いありのスピーチです。
原稿どおりではありませんが、一貫して列席者への感謝の意が、随所にもり込まれているので、脱線はしていますがうまくまとまっているスピーチといえるでしょう。
では、実際に文を考えて行きましょう。
1.自己紹介と挨拶(30秒・150文字程度)
「ただいまご紹介に預かりました新郎の父、鈴木次郎でございます。
僭越(せんえつ)ながら両家を代表いたしまして一言ご挨拶を申し上げます。
皆様、本日はおいそがしい中※二人の結婚式にご列席してくださり、まことにありがとうございます。
多くの方からのご祝辞や励ましのお言葉をいただき、大変感謝しております。」
※「多忙」という字は亡くなるという漢字が使われているので、多用やいそがしいという言葉によく言い換えられています。
※媒酌人夫妻がいる場合は、一言お礼をそえましょう。
司会者から、すでに紹介されているので自己紹介は簡単に一言でよいでしょう。
みなさんへの列席のお礼、祝辞や励ましの言葉をいただいたことに対する感謝の意を中心にすると、スピーチ導入部分としてまとまりやすいです。
2.新郎や二人のエピソード(1分・300文字程度)
「太郎(新郎)は我が家の長男で、小さいころから弟や妹の世話をよく見てくれるたのもしい息子でした。
自分が欲しい物も兄弟に譲るといった優しい性格で、兄弟からも慕われ頼りにされる存在でしたが、人が好すぎると感じる場面も多くありました。
仕事の関係で家にいないことが多かった私に代わって、小さい兄弟の父親役をしたり、母親の手伝いを進んでやるなど世話好きな性格でしたので、このまま家族のお手伝いをして年をとっていくのではないかと心配しておりました。
そんな息子から幸子さん(新婦)という素晴らしい女性を紹介された時は、家族中大変喜びほっと胸をなでおろした次第です。
美しく、賢く、周りへの気配りもできる幸子さんという素晴らしい女性に出会えたことは、太郎にとって大変な幸運です。
幸子さんのご両親の子育てが素晴らしいことの証(あかし)でもあり、大変感謝しております。」
スピーチの特徴的な部分、新郎のエピソードです。
内容は自慢しすぎず、卑下しすぎず、会社や来賓の方が聞いても心地よい文にしましょう。
新郎(息子)から少し距離を置いたものにするとうまくいきやすいようです。
また、新婦や新婦のご両親へのほめ言葉も忘れずに入れるようにしましょう。
3.励ましと皆様へのお願い(1分・300文字程度)
「これからは夫婦二人でのスタートなので、お互い協力し合い、幸せな家庭を気づいていって欲しいと願っております。
これからの長い結婚生活は、困難なこともあると思いますが、ぜひ二人で乗り越えていって欲しいと思います。
かたい絆でしっかり結ばれた夫婦の間には大きな力が生まれ、一人では成し遂げられないことも、二人でならやり遂げることができるものではないかと思います。
とはいえまだまだ未熟な二人です。
勝手なお願いではございますが、これからも末永く、皆様のご指導とご鞭撻(べんたつ)を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。」
スピーチの後半部分ですが、ここまでくれば終わったも同然です。
新しい夫婦への激励の言葉と、皆様へのご指導のお願いですが、内容はほぼ決まっているので、多くの文例を参考に心のこもった文にしましょう。
4.結びの言葉(30秒・150文字程度)
「本日は慣れない宴席で、行き届かぬ点も多くあったかと存じますが、何卒お許し願いたく思います。
結びに皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げつつ、両家代表の挨拶と代えさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。」
スピーチの最後の結びの部分。こちらもおおよその型通りでOKでしょう。
披露宴のもてなしの至らなさをお詫びし、皆様の幸せを願う内容となります。
3分スピーチの締めくくりなので、ゆっくりはっきり威厳を持って話せば、好印象の素晴らしいお父さんとなるでしょう。
以下は、文字数が数えられるカウントツールです。コピペして使ってみてくださいね。
文字数は目安なので、こだわり過ぎないように!話す速さでも時間は変わります。
http://www1.odn.ne.jp/megukuma/count.htm
スポンサーリンク
結婚式(披露宴)のスピーチで避けるべき話題
・政治宗教
様々な人が新郎新婦のために、出席している結婚式です。
争いの元となるような話題はさけましょう。
・新郎についての否定的な話題・表現
新郎について「弱々しい、優柔不断、頼りない」などのマイナス表現はさけて「やさしい、芯の強い、用心深い性格」に置きかえましょう。
・自慢話や悪口
公の場面では、周囲の雰囲気を悪くさせてしまいます。慎みましょう。
特にお祝いの席では、個人を不快にさせる可能性のある話は避けるべきでしょう。
父親のスピーチで場を盛り上げようとして、ついうっかり忌み言葉やふさわしくない話題に触れてしまっては、お祝いの席のクライマックスが冷えてしまうかもしれません。
列席者みなさんが、心地よいと感じられるスピーチにしていくよう心がけましょう。
感動を与えるスピーチで気をつけること!
感動のクライマックスの中、行われる父親のスピーチなので、つい感傷的になり自分が泣いてしまうというお父さんの姿もあります。
しかし、それでは最後に結婚式の印象を台無しにしてしまうので、感情的にならずにしっかりとスピーチすることが大切といえます。
父親の謙虚な気持ちと愛情が感動を呼びます!
周囲の人々の協力があって、今日の結婚式を迎えられたという、父親の謙虚な気持ちと、息子への愛情を忘れないようにしていけば、参列者の心に響くよいスピーチとなるでしょう。
まとめ
結婚式(披露宴)でのスピーチ(新郎の父)の作成法をご紹介しました。
ポイントは、最初に構成を考え、大事な部分(エピソードや励まし)から文を考えていくことです。
定型文が多いので実際のオリジナル部分は半分程度と考えればいいでしょう。時間は長くても3分が適当です。
2.新郎や二人のエピソード 1分
3.励ましと皆様へのお願い 1分
4.結びの言葉 30秒
・結婚式(披露宴)でのNGワード!「忌み言葉」(忌み言葉を避けて文を作りましょう)
結婚式はめったに会うことがない人が集まるので、一期一会の気持ちを持ち、列席者への感謝の気持ちと、新郎への愛情をもってスピーチすれば、式の締めくくりにふさわしく、心に残る挨拶となるでしょう。
緊張しているのだから、多少のいい間違えはOK。
大体の定型と忌み言葉さえ気をつけておけば、問題なく一通りのスピーチをこなせるので心配は要りません!
クライマックスから式の終盤へ向けて、スピーチをはさんで和やかな雰囲気が続いていけば成功なので、スピーチが苦手な人も気負わずにいきましょう。
スポンサーリンク